高圧蒸気滅菌

高圧蒸気滅菌は確実な方法であり最も広く用いられており、最も安全かつ信頼性の高い滅菌法で、経済的でもある。加熱されたタンパク質が凝固変性して微生物を死滅させる。耐熱性、耐湿性のある滅菌物に適している。材質としては金属、ガラス、磁器、紙、ゴム、繊維製品に加えて水、培地にも適しており、かつ形態に関わらず細いものや複雑で入り組んだ器材にも適用でき、芽胞にも有効である。
本滅菌法では温度 135°C,圧力 3.2 kgf/cm2,約 20 分までの滅菌が一般的である。滅菌時には圧力、 温度、湿度、時間を検出し、温度、時間、圧力の値を記録に残しておかねばならない。滅菌に影響を 及ぼす蒸気の質としては非凝縮性気体(non condensable gases:NCG)、蒸気の乾き度、異物の存在が指摘されている。

引用元:日本手術医学会